Thursday, February 19, 2026

#SP12-12 日向灘の特異震源の解析(ミクロ的解析)

 [目的] 

12の特異震源の12番目、日向灘にある#12-12について、該当グリッド近傍の19震源を気象庁有感地震データベースから抽出、解析することにより幾何的特徴を見出し、その物理的意味を考察する。

[概要]

本解析では、同じく日向灘にある12の特異震源#12-2と同様に特異震源近傍の狭い空間領域に分布する複数の震源系列を対象とした。当該領域設定の下では、各震源系列を近似する回帰直線群において、傾きおよび切片の相関が1となり、その傾きおよび切片から導出される幾何的中心と特異震源の中点との位置関係、およびを回帰直線群の幾何的特徴有無を確認した。

更には特異震源#12-2との対比、およびマクロ的な日向灘におけるM7以上の分布から導きうる可能性について検討した。

[近傍震源リスト]

12の特異震源の1つ#SP12-12のグリッド(東経131.9度・北緯31.6度・震源深さ37km)と同一緯度・経度(0.1度単位)の微小範囲で深さ違いの18震源のデータリストは以下の通り。データが多すぎても少なすぎても解析が困難なので、グリッド要素センター値の緯度経度に対して±0.075度の範囲で抽出した。


オレンジ色は12の特異震源(東経131.7度北緯31.7度深さ31km)の2震源#12-13と#12-18で、後者は数2段目のM7.1でM7以上の12の特異震源の条件を満たす。黄色はいずれかの高相関線に属する震源。

[震源推移図]

上記リストの19の震源推移を下図に示す。

推移図各点のラベルはリストの連番に対応、オレンジ色の四角の2震源は特定震源#SP12-12のグリッドの1段目#12-13(M4)と2段目#12-18(M7.1)。その中点よりやや左側の赤いプロットが幾何的中心。

 [震源推移の相関群・非相関群]

下図に高相関ライン10本を赤線で追記した(R² = 0.9984以上)。近傍を赤線の通っていない非相関群は#12-1/#12-14/#12-17の3震源。

相関線群については右上の領域に集中している以外、特徴は見当たらず。各相関線の傾きと切片の相関図を以下に示す。相関式の負の傾きと切片が相関線群の幾何的中心となる。


高相関線群に含まれない非相関群の震源推移は#SP12-2同様に逆時計周り。一方で#SP12-2とは異なり、対角のマグネチュードの大きさはバラバラ(M4.8/M3.4)で、対角線の中点通過は3点のみなので不明。
 


[特異震源とその中点、および幾何的中心の位置関係]

下図に特異震源とその中点、および幾何的中心の位置関係を示す。


この座標系での傾きはm= 0.4571で角度にすると約24.6°となる。もう一つの日向灘の特異震源でのM7/M5.2中点と幾何的中心では90°(中点の真南)で異なるため、二つの特異点の役割は異なる可能性がある。

[他の12の特異震源群と日向灘M7以上の震源群との角度比較]
上記の幾何的中心と特異震源#SP12-12の線分方向(m= 0.4571/約24.6°)と比較するため、以下の角度を確認した。

 HG7-3(#SP12-2)HG7-4の線分方向
   傾きm= 1.4606/約55.6°
 HG7-5HG7-6(#SP12-12)の線分方向
   傾きm=1.4981/約56.3°
 #SP12-2 ↔ #SP12-12の線分方向
   傾きm=−0.5555/約ー29.1°
 #SP12-2↔#SP12-3の線分方向
   傾きm=0.4239/約23.0°
 #SP12-8~#SP12-10の線分方向(相関係数0.9999の震源群)
   傾きm= 0.4239/約23.0°
 #SP12-11↔#SP12-12の線分方向
   傾きm=0.6020/約31.4° 

以上から角度をグループ分けすると次のようになる。
 負の傾き群 約-29°(#SP12-2 ↔ #SP12-12)
 浅傾斜群 約23°(#SP12-2↔#SP12-3、#SP12-8~#SP12-10)、
      約25°(#SP12-12中点↔同幾何的中心)、
      約31°(#SP12-11↔#SP12-12)
 急傾斜群 約56°(HG7-3(#SP12-2)↔HG7-4、及びHG7-5↔HG7-6(#SP12-12))
 直角   90°(#SP12-2中点↔同幾何的中心)南北方向
ここで注目されるのは急な傾き群(マクロ)と負の傾き(超マクロ構造線)が成す角で、
      56°-(-29°)=85°
日向灘エリア(マクロ)でほぼ直角に近い角度となっている。
一方、#SP12-12近傍での主軸方向約25°は超マクロの浅傾斜群約23°とほぼ一致。

[結論]
日向灘M7以上のHG7系列の解析により、傾き約1.48(約56°)の急傾斜軸が安定して確認された。この方向は#SP12-2と#SP12-12を結ぶ(超)マクロ構造線と約85°の角度差を示し、ほぼ直交関係にある。一方、幾何的値中心軸(傾き0.4571, 約24.6°)は浅傾斜群(傾き0.4239, 約23.0°)と実質的に一致した。

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