Thursday, March 26, 2026

#SP12-3 伊豆大島周辺の特異震源の解析(マクロ的解析)

 [背景]

12の特異震源の3番目、伊豆大島周辺にある#12-3について、同エリアのM6以上の震源を気象庁有感地震データベースから抽出、解析することにより幾何的特徴を見出し、その物理的意味を検討する。

[データ範囲と震源データ(M6以上)]

気象庁データ(1919/01-2026/01)における伊豆大島近海の全震源を含む矩形エリアからM6以上を抽出。IZ6-1~IZ6-11の11震源データを得て、これらを対象に解析を行う。このエリア内に12の特異震源#SP12-3も含まれている。

当該領域設定の下では、各震源系列を近似する回帰直線群において、傾きおよび切片のメタ相関が1となるが、その傾きおよび切片から導出される幾何的中心と特異震源との位置関係、および回帰直線群の幾何的特徴有無を確認した。

更には震源群の発生日時とその他のパラメータとの相関も確認した。

[M6以上震源リスト]

気象庁データ(1919/01-2026/01)から伊豆大島近海の矩形エリアから抽出したM6以上の地震IZ6-1~IZ6-11は以下のリストの通り。場合により#1~#11と略記。


[M6以上の震源推移]

下の図1に示すようにIZ6-1~IZ6-6までは左手周り方向に推移(IZ6-1とIZ6-2は同一震源)、IZ6-6~IZ6-11では反転して右手周りに推移しており、IZ6-6が反転ポイントになっているように見える。IZ6-5IZ6-8は12の特異震源#SP12-3の段数1段目(M6.1)と2段目(M7.0)である。IZ6-2(IZ6-1と同一震源で規模はIZ6-1での初期値に次ぐ)を除き、IZ6-6~IZ6-11は各震源グリッドでの1~3段目の初期値。


[M6以上の震源間相関直線と幾何的中心]

図2として、図1に直線上に震源群を結ぶ4本の相関線を追記した(L1 ~ L4)。


4本の相関式と相関係数は以下の通り。
 L1 : y = 0.6276x - 52.621  R² = 0.9983 (IZ6-4/IZ6-8/IZ6-10)
 L2 : y = -0.7267x + 135.94  R² = 0.9999  (IZ6-5/IZ6-9/IZ6-10)
 L3 : y = 0.0491x + 27.931  R² = 0.9855 (IZ6-6/IZ6-8/IZ6-10)
 L4: y = 0.7746x - 73.092  R² = 0.9968 (IZ6-8/IZ6-10/IZ6-11)
これら4本の相関式の傾きと切片の相関式から得られるメタ相関式 y = -139.53x + 34.875の傾きと切片から震源群の幾何的中心の座標GC(139.53, 34.875)が得られる。一方、時系列に連続した2つの震源を結ぶ10本の線分群(IZ6-1/IZ6-2は同一震源のため、実質9本の線分群)から得られる幾何的中心をGC(all)、とすると各GCは以下の通り。それらの座標も図2で追加した
 4相関式から算出   GC (139.23, 34.762)
 10本の線分群から算出 GC(all) (139.53, 34.875)
その結果、幾何的中心GCはIZ6-10とほぼ一致(L1~L4は各震源群に全てIZ6-10を含んでいるため、ごく自然な結果と思われる)、GC(all)は左手周りから右手周りの反転ポイントIZ6-6と最終震源IZ6-11とのほぼ中点付近に位置している。図3にIZ6-6とZ6-11を結ぶ点線および中点、IZ6-1とZ6-6を結ぶ点線および中点を追加した。


GC算出の元となっている4本の相関式L1~L4は全て12の特異震源の一つSP12-3の1段目(IZ6-5)あるいはこの震源域最大のM7.0である2段目(IZ6-8)を含んでおり、この震源域の中心的存在となっている。震源深さも0kmであり、特異点としての特徴を備えている。
 GC~IZ6-8間 1.9km 角度74.2度
 GC~IZU-10間 IZU-10はGCから真東に0.15km
[M6以上の震源間相関直線L1~L4におけるパラメーターとの相関]
下表のようにパラメーターとして、一つ前のM7の地震との線分の傾き(北緯差ΔN/東経差ΔE)、線分切線分傾きΔN/ΔEを追加した。


M6以上の震源間相関直線L1~L4におけるパラメーター間の相関高めの図を以下に抜粋した。L3では日時vs北緯との相関係数1が得られている。

L1IZ6-8/IZ6-10により相関係数は0.9983と高いが、相関直線数が少ないので採用した。深さvs東経差ΔEもIZ6-4とIZ6-8の深さが0kmで同じ。



L2…4本の震源間相関直線L1~L4の中でも最も東経vs北緯の相関係数が0.9999と最も高い。そのためか、他のパラメーターとの高相関が多い。





L3…l1同様にIZ6-8/IZ6-10により相関係数は0.9855と高目だが、相関直線数が少ないので採用した。日時 vs 東経の相関係数が1の高い相関が得られている。3つの震源がいずれもM7の特定震源IZ6-8以降である事が影響している可能性あり。





L4…l1同様にIZ6-8/IZ6-10の近接により相関係数は0.9968と高目だが、相関直線数が少ないので採用した。深さ vs 北緯についても同様の理由で相関係数高め。



 [まとめ]

今回の地震データも震源間の幾何学的・数理的な拘束性を見出せ、自然現象のランダムさを超えたシステム的な構造を強く示唆している。
GC(all)近くのIZ6-1~IZ6-4から離れた位置に特定震源#SP12-3の1段目であるIZ6-5に推移、GC(all)から見て反対側のIZ6-6でそれまでの左手回りから右手周りに反転、以降でGC寄りで推移。GC近くの特定震源#SP12-3の2段目であるIZ6-8でこのエリア最大のM7でエネルギーを震源深さ0kmで放出。次のIZ6-9~IZ6-10は相関係数0.9999のL2に沿ってIZ6-5に向かって推移。IZ6-10までで0~24kmの浅い震源での活動は一段落し、4つの相関直線(L1〜L4)はIZ6-10を含んで集約されている。最後のIZ6-11は震源深さ156kmでM6以上の活動を締めくくっている。反転以降のL3(IZ6-6、IZ6-8、IZ6-10)は相関係数1で時間的に以降での推移を支配しているように見えている。

Monday, March 16, 2026

#SP12-4 宮城県沖の特異震源の解析(ミクロ的解析)

 [背景]

気象庁の有感地震全データを東経北緯を0.1度単位深さを1km単位のグリッドに分けた場合、M7以上の震源、かつ段数2段目あるいは3段目以上のグリッド震源は12震源しか存在せず、12の特異震源と呼んでいる。その中の発生順で4番目の宮城県沖の震源#SP12-4について、その解析を行い、その束縛された自由度を下げた状態から地震の特性を見出そうとするものである。

[データ範囲と震源データ(同一グリッドおよび深さ違い)]
気象庁データ(1919/01-2026/01)における宮城県沖の全震源を含む矩形エリアから特異震源M7以上#SP12-4とグリッド座標中の同一経度緯度、深さ違いを抽出。#SP12-4-##1~##16の16組の震源データを得て、これらを対象に解析を行う。このエリア内に12の特異震源#SP12-4の1段目・2段目が含まれている。


[震源推移]

下の図1に示すように##2~##9までは左手周り方向に推移、##9~##10で一旦、反転、##10~##15は再び左手周り方向に推移。##3と##4は12の特異震源#SP12-4の1段目と2段目。


[震源間相関直線と幾何的中心]

図2として、図1の震源群に高相関係数の相関直線群L1~L7、および幾何的中心gc(all)、gc、特異震源##3/##4の中点を追加した。


各相関式と相関係数は以下の通り。
 L1 : y = 1.0887x - 116.61    R² = 0.9998 (##1/##3/##12)
 L2 : y = -0.3473x + 87.555  R² = 0.9968 (##2/##6/##7)
 L3 : y = 1.9868x - 244.31     R² = 0.9967 (##3/##4/##10)
 L4 : y = 0.8784x - 86.735    R² = 0.9983 (##4/#5/##7)
    L5 : y = 1.2461x - 138.95 R² =1 (##6/##11/##16)   
    L6 :y = 2.0773x - 257.2 R² = 0.9998 (##7/##9/##14)
    L7 :y = 0.5582x - 41.201 R² =0.9999 (##7/##12/##13)

これら7本の相関式の傾きと切片の相関式から得られるメタ相関式y = -142.18x + 38.177の傾きと切片から震源群の幾何的中心の座標 gc=(142.18, 38.177)は特異震源##3/##4を結ぶ線と##7/##8との交点付近、時系列に連続した2つの震源を結ぶ15本の線分群による幾何的中心をgc(all) = (142.21, 38.209)はL1とl6の交点付近にある。 ##3/##4の中点とGCを結ぶ線分の角度64.2度と ##3/##4を結ぶ線分の角度63.4度でほぼ同等。

L1~L7での震源群の東経・北緯データから追加で東経差ΔE・北緯差ΔN (例 L2-L1)、差分傾きΔN/ΔEのパラメータを算出。日時・深さ・Mを加えて、パラメーター間で1に近い以下の相関係数一覧は以下の通り。太字は相関係数0.999以上、斜字は3震源のうち、2震源が同一あるいは近接しているために疑似的に相関の高い可能性があり。


東経vs北緯および3点中2点が同一か近接の場合を除く高相関係数のグラフ(0.99以上)は以下の通り。ただし、相関係数があまり高くなくても相関傾きが互いに近い場合にグラフを併記の場合あり。













L1~L7を含む高相関組数は以下の通り。太字は相関係数が0.9998以上。

 L1…0組(ただし、東経差ΔE・北緯差ΔN、差分傾きΔN/ΔEのパラメータの計算値無。)

 L2…2組(深さ vs 東経差 ΔE)

 L3…1組(東経 E vs 北緯差 ΔN)

 L4…0組

 L5…3組(日時 vs 東経 E、日時 vs 北緯 N、M vs 北緯差ΔN)

 L6…5組(東経 E vs 北緯差 ΔN、北緯 N  vs 北緯差 ΔN、東経 E vs 差分傾き ΔN/ΔE、北緯 N vs 差分傾き ΔN/ΔE、北緯差 ΔN vs 差分傾き ΔN/ΔE)

 L7…2組(東経 E vs 北緯差 ΔN、北緯 N  vs 北緯差 ΔN)

東経・北緯の空間的な幾何的中心のgcやgc(all)から最も離れているL5で日時との高い相関(R² =1 /0.9999)が見られる事は偶然ではない可能性あり。

#SP12-5 浦河沖周辺の特異震源の解析(ミクロ的解析)

 [背景] 気象庁の有感地震全データを東経北緯を0.1度単位深さを1km単位のグリッドに分けた場合、M7以上の震源、かつ段数2段目あるいは3段目以上のグリッド震源は12震源しか存在せず、 12の特異震源 と呼んでいる。その中の発生順で5番目の浦河沖地震の震源#SP12-5と同一経...